奈良中央信用金庫へのインタビュー

奈良中央信用金庫 理事長 高田 知彦 さん
– 企業の社会貢献について –

反田理事長 理事長が奈良中央信用金庫(以下:奈良中信)に入庫された理由を教えていただけますか。
高田理事長 私は地元の企業に就職したいと言う思いで入庫しました。今は、地元のために働くと言う形となりました。職員にも地元のために働くことを伝えています。私の転機は平成12年に私が支店長になった時に、多くの地元の方と接する中で、地元のために働いてこそ奈良中信が存在できると気づいた時でした。その後は、新しい提案に熱意や決意をもって臨むことができました。また、いろいろな方々とお話が出来るようになり、自分は金庫の職員に向いていると感じました。

反田理事長 奈良中信が社会貢献として取り組んでこられたことをお話しください。
高田理事長 社会貢献として奈良NPOセンターさんとの協働を今まで行わせていただいておりますが、「平成14年のNPOローン」及び「平成17年の奈良未来創造基金」について、二つの賞を全国信用金庫協会から社会貢献賞として頂きました。平成12年当時はNPOと言うことがよくわかりませんでした。しかし、市民活動をサポートできればと、全国で先駆的に始めました。また、強制ではないですが、未来創造基金では職員一人当たり毎月300円を拠出してもらい、地域に貢献しようと進めています。

その結果からか、職員からいろいろな声があがるようになってきました。「地域中小企業振興助成金制度」(愛称・グッドサポート)もその一つです。グッドサポートは、今年で8年目ですが、当期利益の1%を中小企業の方々に助成させていただいています。ここ数年は毎年100件の応募をいただくようになっています。最終審査も県関係や大学関係と私とで最終審査をしております。一社あたりの助成は少ないですが、我々地域密着の信用金庫は、融資を行うだけではなく、マッチングサポートなどさまざまな提案をしていく事で、助成金をベースに進めて行くことが大切であると思います。

反田理事長 奈良中央信用金庫設立経緯を教えてください
高田理事長 昭和23年8月組合と言う形でスタートしましてから(前身は昭和13年からであるとのことです。)昭和26年信用金庫法に基づき信用金庫として創業いたしました。68年間変わらず「地元の発展、繁栄のために貢献する」理念をもち、営業しております。私の考えで申し上げますと、1.地元のため、2.職員のための、どちらも大切にして当庫を経営しております。

 

反田理事長 就職を希望する若い人は、ネットからその企業の情報を収集して、就職をしているように思います。御金庫に就職希望する若者に願っておられることはありますか。
高田理事長 新入社員を採用する際も、毎年当庫を希望される学生の方々の最終面接をさせていただいています。そこで、職員にも同じことが言えますが、自ら地域のために仕事をすることが出来るのか。それにもまして職員自ら地域貢献をして欲しいと思います。職員として同じ気持ちになれるかが、一番大事だと感じるからです。

 

毎年6月にチャリティーコンサートを開催し24回目になりましたが、さまざまな有名人の方を奈良県に来ていただき開催してきました。今年は熊本地震災害の支援に、昨年は犯罪支援センターさんに、一昨年は福祉センターさんへチャリティをさせていただきました。24回目を終え、職員が自主的に寄付・貢献を進めていけるようになってきていると思います。また、11月のカレッジ講座は、知的文化サービス提供を目的に、毎年文化講演会を開催しております。

 

NPO向けの地域未来創造プロジェクトもそうですが、いろいろな地域支援活動を実施していく事で、職員全員が地域密着への貢献を推進できる金融機関として進めて行きたいと考えております。また、奈良中信として、これと言うことだけをしているのではなく、いろいろ活動を地道に幅広く、効率を求めるのではなく、職員皆が、いろんなご案内、いろんなコーディネート、いろんなコンサルタントを進め、職員の資質を高め、さまざまなことを通じて社会との関わりをとおして進めて行きたいと考えています。

また、私は300人(パート職員含)ほどの小さな金融機関として風通しが良いことを推進しており、すべての職員の名前と顔を把握しております。これは、風通しを良くすることで決断をスムーズに行えるように、本店営業部の職員フロアの壁を取り除き、私と、専務、常務の机を置いております。何か相談事があれば何でも相談が出来る環境を整えております。小さい組織の強みであるスピーディーに、風通しよく早い結論を出すことをできることを心掛けています。いろいろな問題はありますが、いろんな意見が職員から出ることを推進しています。職員のボランティアクラブは、地域の清掃活動やイベントスタッフなどの協力もしてくれています。その際は地域の方だけでなく、特別支援学校の生徒さんにも協力してもらっておこなっています。また、当金庫が毎年発行するカレンダーや粗品などのデザインも、積極的に障がい者の方の作品を採用しています。(左上写真:岸本亜矢子さんのペン立て)

反田理事長 多方面な社会貢献活動をされているのがよくわかりました。ありがとうございました。お話にも出てきた地域創造基金やその発展としてのソーシャルビジネス(以下:SB)コンテストについてお伺いします。奈良中信様のご協力で、市民活動・NPOの支援として平成17年から地域創造基金、平成23年からSBコンテストを開催できましたこと大変感謝しております。この間、審査員をされて感じられてことを伺いたいと思います。

高田理事長 数年前まではSBとは何なんだ?と思っておりました。今は、私なりには、地域・社会の課題をビジネス手法で解決しようとする活動(コミュニティビジネス)を推進することが奈良中信のSBと思っています。奈良中信としては地元の繁栄ために、地元にどう貢献できるが企業理念であり、SBにより地元がどのように良くなるかがわかれば、もっとかかわって行きたいと考えています。今は1年に1回のSBコンテストだけですが、奈良NPOセンターからアドバイスをもらってSBに関われればと思っています。SBコンテストは、職員全員から集めた寄付金で始めた地域未来創造プロジェクトの一環としてサポートしています。入賞者の提案プロジェクトの中身がもう少し具体的で、事業性、継続性が見えるものであれば、金庫としてもう少し積極的に関われるのかなと思います。

反田理事長 今年のSBコンテストの入賞者の作品で、健康に良い野菜の欲しい町の人と、有機野菜を売りたい農家をつなぐ提案は、よく考えられたものでした。この提案の社会的課題解決の部分のアドバイスは、当センターはできるのですが、ビジネス性については、奈良中信様のような専門家のご意見をいただけないかと思いますが、いかがでしょうか。

高田理事長 最近の金庫の職員の業務も、本業以外の活動も大変多く、すべての関わりを金庫の職員全員が知るのは不可能となってきました。そこで、職員の中に、その分野の専門の担当者(専担者)となる人を作ろうと考えています。SBについても、一般の職員には理解するのは無理なところがあり、その専門家を育てられたと考えています。
奈良中信では、今後もSBについては、奈良NPOセンターさんとのパートナーシップの中で協力して行きたいと考えています。

反田理事長 高田理事長、本日はありがとうございました。奈良中信様の地域の人々のために、地域に根差した活動は、NPOセンターが目ざすものと共通するものであり、SBやCBがめざすものです。奈良NPOセンターとしては、今後も奈良中信様と一緒に、地域の人々が元気になるように取り組みで行きたいと思います。貴重なお時間をいただきましてありがとうございました。

まとめ
当センターと奈良中央信用金庫さんは、連携をさせていただた企業さんの中で最も古いお付き合いをさせて頂いております。
信用金庫では全国初めてのNPO支援のためのNPOローンの構築等

 

奈良中央信用金庫(ちゅうしん)
住 所:奈良県磯城郡田原本町132番地の10(本店)
TEL:0744-33-3311
H P:http://www.narachuo-shinkinbank.co.jp/

 

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